大学病院で、新しい運動療法が心不全患者の入院を減らすかを調べる介入研究が行われて…
大学病院で、新しい運動療法が心不全患者の入院を減らすかを調べる介入研究が行われている。参加者の1人が研究の運動中に胸痛を訴えて倒れ、緊急入院した。研究責任者が行うべき対応として最も適切なのはどれか。
- ⑴ 参加者の家族に研究との関係を説明せずに、通常の入院として治療を進める研究中に起きた出来事であり、参加者と家族には事実を説明する必要があります。
- ⑵ 運動の強さを研究責任者の判断で引き下げ、計画書を変えずにほかの参加者で研究を続ける計画書と異なる方法を無断で行うことは認められず、変更には倫理審査委員会の審査が必要です。
- ⑶ 研究の結果がゆがまないよう、この参加者のデータを最初から参加していなかったものとして扱う有害事象を記録から外すことは研究の信頼性を損ない、ほかの参加者の安全も守れません。
- ⑷ 参加者の治療を優先したうえで、重い有害事象として研究機関の長に速やかに報告する介入研究で重い有害事象が起きた場合は、参加者の安全確保を最優先にし、研究機関の長へ速やかに報告して倫理審査委員会の意見を聞く手続きをとります。
- ⑸ 研究が終わるまで報告を待ち、最終の報告書にまとめて記載する重い有害事象は、ほかの参加者を守るためにも、起きた時点で速やかに報告する必要があります。
解説
最も適切なのは、参加者の治療を優先したうえで、重い有害事象として研究機関の長に速やかに報告することです。人を対象とする研究では、参加者の安全が科学的な成果よりも優先されます。重い有害事象が起きたときは、研究責任者が研究機関の長に報告し、倫理審査委員会の意見をふまえて研究を続けるかを判断します。データから外す、報告を研究の終わりまで延ばす、計画書を変えずに方法を変えるといった対応は、研究倫理に反します。
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