61歳の男性。健康診断で胸部の異常陰影を指摘され、精密検査を受けた。結果の説明の…
61歳の男性。健康診断で胸部の異常陰影を指摘され、精密検査を受けた。結果の説明の日に、男性は「悪い病気だったとしても、自分は詳しく聞きたくない。妻に説明して、治療は妻と相談して決めてほしい」と話した。判断能力に問題はない。担当医の対応として最も適切なのはどれか。
- ⑴ 妻に説明する前に、男性の兄弟や子どもを集めて、家族全員から同意書を得ておく説明を受ける相手は本人が指定しています。家族全員の同意を条件にする根拠はありません。
- ⑵ 知りたくないという気持ちの原因を調べるため、精神科に紹介して診察を受けてもらう結果を聞きたくないという意思表示は、判断能力のある人の正当な選択で、精神科の診察を要する症状ではありません。
- ⑶ 検査結果は本人に説明する決まりになっていると伝え、その場で本人に病名と病状を詳しく説明する本人が知らないでいることを選んでいる以上、その意思に反して説明を押しつけることは自己決定権を尊重していません。
- ⑷ 本人の意向を診療録に記載して妻に説明し、知りたくなればいつでも説明すると伝える判断能力のある患者には、知らされない権利と説明を受ける相手を指定する権利があります。意向を記録して従い、気持ちが変わったときの道も示します。
- ⑸ 本人と妻のどちらにも結果を伝えないまま、担当医が治療の内容を決めて入院の予定を組む本人が妻に説明するよう求めているのに、誰にも伝えずに治療を決めるのは説明と同意の手続きを欠きます。
解説
最も適切なのは、本人の意向を記録して妻に説明し、知りたくなればいつでも説明すると伝える対応です。判断能力のある患者には、自分の病状について説明を受ける権利とともに、知らされないでいることを選ぶ権利があり、リスボン宣言にも示されています。本人が説明の相手として妻を指定しているので、それに従います。意思に反して説明する、家族全員の同意を求める、誰にも伝えずに治療を決める、といった対応は、いずれも自己決定を尊重していない点で不適切です。
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