68歳の男性。胃癌の手術を受けて退院し、外来で経過をみている。診察の終わりに男性…
68歳の男性。胃癌の手術を受けて退院し、外来で経過をみている。診察の終わりに男性が「先生のおかげで助かった。お礼です」と言って、高価な腕時計の入った箱を差し出した。医師の対応として最も適切なのはどれか。
- ⑴ 感謝に礼を述べ、高価な品は受け取れないと丁重に断り、今後の診療は変わらないと伝える高価な贈り物を受け取ると診療の公正さが疑われます。気持ちには感謝しつつ辞退し、診療に差が出ないことを伝えるのが職業倫理に沿います。
- ⑵ 男性の家族に電話で事情を伝え、家族が了承していることを確かめてから受け取る家族の了承があっても、高価な品の受け取りが診療の公正さを損なう点は変わりません。
- ⑶ その場では受け取り、あとで病棟の職員に分けて、自分個人のものにはしないようにする職員に分けても、患者から高価な品を受け取ったことに変わりはなく、公正さへの疑いは残ります。
- ⑷ 受け取るかどうかを決めずに預かり、次回の外来までに男性の病状が落ち着いていれば受け取る病状の経過で受け取るかを決めると、診療と贈り物が結びつき、公正さを損ないます。
- ⑸ 感謝の表れとして受け取り、次回からはこの男性の診察時間を他の患者より長めに取って応える贈り物の有無で診療に差をつけることは、患者を公平に扱う職業倫理に反します。
解説
最も適切なのは、礼を述べたうえで高価な品を丁重に辞退し、今後の診療は変わらないと伝える対応です。医師は患者を公平に診療する職業倫理を負っており、高価な贈り物を受け取ると、その患者を特別に扱っているのではないかという疑いを招きます。家族の了承を得る、職員に分ける、病状次第で受け取るといった方法では、この問題は解消しません。感謝の気持ちそのものは受け止め、関係を損なわない言葉で断ることが大切です。
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