ある心臓の病気を調べる同じ血液検査を、2つの場面で使うことにした。場面Aは、症状…
ある心臓の病気を調べる同じ血液検査を、2つの場面で使うことにした。場面Aは、症状のない人を広く集めた住民健診で、この病気の人はごく少ない。場面Bは、胸の症状で専門外来を受診した人で、この病気の人が多く含まれる。検査の感度と特異度は、どちらの場面でも同じである。2つの場面の比較として正しいのはどれか。
- ⑴ 場面Bでは病気の人が多いので、検査の感度そのものが場面Aより高くなる。感度は病気のある人の中で陽性になる割合で、有病率が変わっても検査の性質としては変わらないと仮定しています。
- ⑵ 場面Aの方が病気の人が少ないので、陽性となった人はほぼ全員が病気をもっている。有病率が低いほど偽陽性の割合が増えるので、陽性者の多くが病気をもたないこともあります。
- ⑶ 場面Aでは病気の人が少ないので、陰性となった人の中に病気の人が多く含まれる。有病率が低い場面Aでは、陰性者の中に病気の人が混じる割合はむしろ小さくなります。
- ⑷ 検査が陽性となった人のうち実際に病気のある人の割合は、場面Aの方が低くなる。有病率が低い集団では、陽性者の中に病気のない人の偽陽性が占める割合が大きくなり、陽性的中率が下がります。
- ⑸ 感度と特異度が同じなので、陽性となった人のうち病気のある人の割合も同じになる。陽性的中率は感度と特異度だけでなく、検査を行う集団の有病率によって大きく変わります。
解説
検査が陽性となった人のうち実際に病気のある人の割合(陽性的中率)は、場面Aの方が低くなります。陽性的中率と陰性的中率は、検査の感度と特異度だけでなく、検査を受ける集団の有病率、すなわち検査前の確率によって変わります。病気の人がごく少ない住民健診では、少ない真陽性に比べて病気のない多くの人から出る偽陽性が目立つため、陽性的中率が低くなります。反対に、有病率が高い集団では陰性的中率が下がります。
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