45歳の男性。健康診断で血清の中性脂肪が420 mg/dLと指摘された。昨年は1…
45歳の男性。健康診断で血清の中性脂肪が420 mg/dLと指摘された。昨年は110 mg/dLであった。問診では、健康診断の当日は寝坊したため、採血の1時間前に菓子パンと甘い缶コーヒーをとっていた。それ以外の項目に大きな変化はない。対応として最も適切なのはどれか。
- ⑴ 急性膵炎の危険が高いので、入院させて絶食と輸液を始める。症状はなく、食後の一時的な上昇も考えられます。入院の必要はありません。
- ⑵ 中性脂肪が大きく上がっているので、脂質を下げる薬の内服を今日から始める。食事の影響を受けた値で治療を始めるのは早すぎます。まず正しい条件で測り直します。
- ⑶ 食後の採血で値が高く出た可能性があるので、空腹の状態で採血をやり直す。中性脂肪は食後に大きく上がります。条件をそろえて空腹時に測り直してから判断します。
- ⑷ 遺伝性の脂質異常症を疑い、家族全員に脂質の検査を受けてもらう。昨年は正常であり、食後の採血という条件を確かめずに遺伝性を疑うのは早すぎます。
- ⑸ 検査会社の測定の誤りと考え、結果を破棄して来年の健康診断まで待つ。食後の採血という明らかな理由があります。破棄して放置せず、条件をそろえて確かめます。
解説
食後の採血で値が高く出た可能性があるので、空腹の状態で採血をやり直すのが適切です。中性脂肪は食事の影響を大きく受け、食後には数時間にわたって上昇します。昨年は正常で、採血の直前に糖分の多い食事をとっていたことから、今回の高値は食後の一時的な変化の可能性があります。検査値を解釈するときは、食事、運動、時刻、体位など、採血の条件による変動を考えることが大切です。
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