70歳の男性。脱水で入院し、右の前腕の静脈からブドウ糖を含む輸液を続けている。翌…
70歳の男性。脱水で入院し、右の前腕の静脈からブドウ糖を含む輸液を続けている。翌朝、血糖と電解質を調べるために研修医が採血を行うことになった。輸液は止められない。採血の部位として最も適切なのはどれか。
- ⑴ 反対側の、輸液をしていない左腕の静脈から採る。輸液の入っていない側から採血すると、輸液による希釈や混入の影響を受けずに正しい値が得られます。
- ⑵ 輸液の針が入っている部位より肩に近い右腕の静脈から採血する。輸液が流れ込む側の静脈では、輸液の成分がそのまま混じります。血糖が高く出ます。
- ⑶ 輸液の針が入っている部位より手首に近い右腕の静脈から採血する。同じ腕の末梢側でも、輸液の影響を受けた血液が混じるおそれがあります。反対の腕から採ります。
- ⑷ 輸液の管の途中にある三方活栓から、輸液を流したまま採血する。輸液が混じって血糖が高く、ほかの値が薄まって出ます。正しい結果が得られません。
- ⑸ 輸液の速度を2倍に上げて脱水を補ったあと、右腕の同じ部位から採血する。輸液を増やしても混入の問題は解決せず、検査値はかえって大きく影響を受けます。
解説
輸液をしていない左腕の静脈から採血するのが適切です。輸液をしている腕から採血すると、とくに刺入部より心臓に近い側では輸液がそのまま混じり、ブドウ糖を含む輸液なら血糖が高く出て、ほかの成分は薄まった値になります。輸液を止められない場合は、反対側の腕から採血します。やむをえず同じ側から採る場合も、輸液の影響を受けにくい部位を選び、結果の解釈に注意します。
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