生後5日の女児。在胎39週で出生し、母乳をよく飲んでいる。おむつ交換のときに、母…
生後5日の女児。在胎39週で出生し、母乳をよく飲んでいる。おむつ交換のときに、母親が腟から少量の血液が混じった粘液が出ているのに気づき、心配して受診した。乳房が少しふくらんでいる。全身状態は良好で、ほかに出血はない。母親への説明として最も適切なのはどれか。
- ⑴ おむつでこすれて外陰部に傷ができ、その傷から少しずつ血がにじんでいる。外陰部の傷による出血なら皮膚に傷がみられます。乳房のふくらみも同時に説明できません。
- ⑵ 血液を固める働きに必要なビタミンが不足して、粘膜から出血が始まっている。ビタミンK不足の出血は消化管などからみられ、全身状態の悪化を伴うことがあります。乳房の腫大も説明できません。
- ⑶ 女児自身の卵巣が早くから働き始め、思春期にみられる月経がすでに始まっている。生後数日の出血は女児自身の卵巣の働きによるものではなく、母体のホルモンの影響です。
- ⑷ 生まれつき血小板が少ない病気があり、皮膚や粘膜から出血しやすい。血小板の病気では点状出血などがみられます。全身状態が良好で他の出血がない点と合いません。
- ⑸ 胎内で受けていた母親のホルモンが出生後に減り、子宮の内膜がはがれて出血している。胎盤を通じて受けた母体のエストロゲンが出生後に途絶え、子宮内膜がはがれて少量の出血が起こります。
解説
胎内で受けていた母親のホルモンが出生後に減り、子宮内膜がはがれて出血していると説明するのが適切です。胎児は胎盤を通じて母体のエストロゲンの影響を受けており、出生とともにその供給が途絶えると、生後数日で少量の性器出血(新生児月経)がみられることがあります。同じ理由で、男女を問わず乳房がふくらんだり、乳汁が少し出たりすることもあります。いずれも一時的なもので、治療は必要ありません。
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