生後4日の男児。在胎39週、出生体重3,000 gで経腟分娩により出生した。母乳…
生後4日の男児。在胎39週、出生体重3,000 gで経腟分娩により出生した。母乳をよく飲み、活気は良好で、排尿・排便もみられる。本日の体重は2,820 gである。皮膚の黄染は軽度で、ほかに異常所見はない。母親から「体重が減っていて心配です」と相談された。説明として最も適切なのはどれか。
- ⑴ 脱水が進んでいるため、点滴で水分を補う必要があると説明して入院を勧める。活気や哺乳、排尿が良好で、体重減少も6%にとどまるため、輸液が必要な脱水の状態ではありません。
- ⑵ 生後数日に起こる生理的な体重減少で、哺乳が続けば回復していくと説明する。出生後数日は水分の喪失などで体重が数%減り、その後回復します。この児の減少は6%で範囲内です。
- ⑶ 消化管の通過障害を疑い、腹部の画像検査を行うまで絶食とするよう指示する。嘔吐や腹部膨満がなく排便もあるため、通過障害を疑う所見はありません。絶食は不要です。
- ⑷ 母乳が足りていないと考え、母乳をやめて人工乳に切り替えるよう指導する。哺乳が良好で体重減少も生理的範囲内です。母乳をやめる理由はなく、母乳栄養を続けます。
- ⑸ 甲状腺機能の低下を疑い、血液検査の結果が出るまで授乳を控えるよう伝える。所見から甲状腺機能低下症を疑う根拠はなく、授乳を控える理由もありません。
解説
生理的な体重減少であり、哺乳が続けば回復すると説明するのが適切です。新生児は出生後数日間、肺や皮膚からの水分喪失や胎便の排出によって体重が減り、多くは出生体重の数%から10%未満の範囲で、その後増加に転じます。この児は6%の減少で、活気、哺乳、排尿・排便が良好です。輸液や人工乳への切り替え、絶食などの対応は必要ありません。
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