46歳の男性。1か月前から右の耳だれが続いていた。1週前から頭痛と微熱があり、本…
46歳の男性。1か月前から右の耳だれが続いていた。1週前から頭痛と微熱があり、本日、左の手に力が入りにくくなった。頭部の造影MRIで、右の側頭葉に、周りが輪のように造影され、中が造影されない病変があり、周りにむくみがある。最も考えられるのはどれか。
- ⑴ 脳を包む膜から良性の腫瘍が生じた。髄膜腫は脳の外にでき、中が造影されない輪状の病変ではありません。
- ⑵ 脳の血管が破れて、側頭葉に出血した。脳出血は突然発症し、輪状に造影される病変とは異なります。
- ⑶ 脳の血管が詰まり、側頭葉の一部が壊死した。脳梗塞は血管の支配に沿った領域に起こり、輪状の造影は典型ではありません。
- ⑷ 単純ヘルペスウイルスが側頭葉に炎症を起こした。ヘルペス脳炎では意識障害やけいれんが目立ち、膿瘍を作ることはありません。
- ⑸ 中耳の感染が広がって、脳の中に膿がたまった。中耳炎などの隣接する感染から、脳の中に膿瘍ができると、輪のように造影される病変となります。
解説
中耳の感染が広がって、脳の中に膿がたまった脳膿瘍が最も考えられます。脳膿瘍は、中耳炎や副鼻腔炎、歯の感染などが隣接する脳に広がったり、血液を通して細菌が運ばれたりしてできます。頭痛、発熱、局所の神経症状がみられ、造影MRIで膿瘍の壁が輪のように造影されるのが特徴です。抗菌薬を長く投与し、大きなものは穿刺して膿を抜きます。原因となった感染の治療も行います。
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