70歳の男性。心臓手術のあと、ヘパリンを点滴していた。術後7日目、血小板数が手術…
70歳の男性。心臓手術のあと、ヘパリンを点滴していた。術後7日目、血小板数が手術前の22万/μLから8万/μLに下がり、右の下肢に深部静脈血栓症が見つかった。ほかに血小板が減る原因は見当たらない。対応として最も適切なのはどれか。
- ⑴ 血小板が減っているので、血小板の輸血を急いで行う。この病態では血小板輸血で血栓が悪化するおそれがあり、通常は避けます。
- ⑵ 抗凝固薬を中止して、経過を見る。血栓ができやすい状態なので、別の抗凝固薬で治療する必要があります。
- ⑶ ヘパリンを止め、別の抗凝固薬に替える。ヘパリンに対する抗体で血小板が活性化し、血栓ができやすくなる病態で、ヘパリンを中止して別の抗凝固薬を使います。
- ⑷ 血栓を溶かすため、ヘパリンの量を倍に増やす。ヘパリンが原因であり、増やすと血栓と血小板の減少が悪化します。
- ⑸ 手術の傷が治るまで、ヘパリンを続けたまま待つ。原因のヘパリンを続けると、さらに血栓が増えるおそれがあります。
解説
ヘパリンを中止し、ヘパリン以外の抗凝固薬に切り替えるのが最も適切です。ヘパリンを使い始めて5〜14日ほどで血小板が大きく減り、血栓ができた場合は、ヘパリン起因性血小板減少症を考えます。ヘパリンと血小板の成分に対する抗体ができ、血小板が活性化されて消費され、血栓が生じやすくなります。ヘパリンを中止して、アルガトロバンなど別の抗凝固薬で血栓の治療と予防を行います。
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