66歳の男性。3年前に心筋梗塞を起こしている。30分前から動悸がある。意識ははっ…
66歳の男性。3年前に心筋梗塞を起こしている。30分前から動悸がある。意識ははっきりしており、血圧118/74 mmHgで、胸痛や息切れはない。心電図では幅の広いQRS波が規則正しく1分間に160回ほど並び、心室頻拍と診断された。この時点の対応として最も適切なのはどれか。
- ⑴ 心電図を監視しつつ、抗不整脈薬か同期した電気ショックを行う。血圧が保たれた心室頻拍では、薬や同期した電気ショックで洞調律に戻し、急な悪化に備えて監視します。
- ⑵ 脈を遅くするため、迷走神経を刺激する手技をくり返す。迷走神経の刺激は上室性の頻拍に使う方法で、心室頻拍には効きません。
- ⑶ 心室頻拍を止めるため、アドレナリンを静脈内に投与する。アドレナリンは心停止に使う薬で、頻拍をさらに悪化させます。
- ⑷ 症状が軽いので、帰宅させて翌日の外来で再評価する。心室頻拍は心室細動に移ることがあり、帰宅させるのは危険です。
- ⑸ 意識があるので、直ちに胸骨圧迫を始める。脈と血圧が保たれており、胸骨圧迫は必要ありません。
解説
心電図を監視しながら、抗不整脈薬の静注や、鎮静下での同期した電気ショックを検討するのが最も適切です。心筋梗塞の後には、傷んだ心筋の周りで電気が回る心室頻拍が起こりやすくなります。血圧が保たれ意識もある場合は、抗不整脈薬を静注するか、鎮静したうえでQRS波に合わせた電気ショックで洞調律に戻します。脈が触れなくなれば、直ちに心肺蘇生と除細動を行います。再発の予防には植込み型除細動器を検討します。
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