46歳の男性。会社の健康診断で、ヘモグロビン値が12.8 g/dLであった。判定…
46歳の男性。会社の健康診断で、ヘモグロビン値が12.8 g/dLであった。判定は基準範囲の下限付近で「異常なし」とされた。ところが、毎年の結果を見ると、昨年までの5年間は15.0〜15.3 g/dLで安定していた。自覚症状はない。この結果の受け止め方として最も適切なのはどれか。
- ⑴ 基準範囲の中に入っているので、来年の健康診断で改めて確かめれば足りる。基準範囲内でも、本人の値が大きく変われば病気の始まりを示すことがあります。
- ⑵ 年齢とともにヘモグロビン値が下がるのは自然な変化であり、心配はない。1年で2 g/dL以上の低下は年齢による変化では説明できません。
- ⑶ 健康診断の検査は精度が低いので、結果の変化に意味はない。健康診断の検査も一定の精度で行われており、5年間安定していた値からの変化は意味をもちます。
- ⑷ 数値が基準範囲の下限より上なので、むしろ血液が薄まって健康である。ヘモグロビンの低下は健康のしるしではなく、貧血に向かう変化として扱います。
- ⑸ 本人のふだんの値から大きく下がっているので、原因を調べる必要がある。基準範囲は集団の目安です。本人の過去の値からはっきり下がっていれば、出血などを疑って調べます。
解説
本人のふだんの値から大きく下がっているので、原因を調べる必要があると受け止めるのが適切です。基準範囲は健康な人の集団から求めた目安で、個人の正常値とは限りません。同じ人の値は年ごとに大きく変わらないのがふつうで、5年間15 g/dL前後だった値が1年で2 g/dL以上下がったのは意味のある変化です。消化管からの少しずつの出血などを疑い、便潜血検査などで調べます。
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