24歳の男性。喫煙者。1週前から血の混じった痰が出て、息切れが強まった。尿の色が…
24歳の男性。喫煙者。1週前から血の混じった痰が出て、息切れが強まった。尿の色が濃くなり、むくみが出てきた。胸部CTで両肺にすりガラス状の出血の影がある。血清クレアチニンは数日で1.0から4.2 mg/dLに上昇し、尿に赤血球円柱がある。腎生検で糸球体に半月体が多数でき、蛍光抗体法で糸球体の基底膜に沿って線状にIgGが沈着している。この病気の原因として最も適切なのはどれか。
- ⑴ のどの溶連菌感染のあと、免疫複合体が糸球体に顆粒状に沈着している。溶連菌感染後の腎炎では沈着は顆粒状で、肺出血は伴いません。
- ⑵ 長年の高血糖で、糸球体の基底膜が厚くなっている。糖尿病の既往はなく、数日で急に悪化する経過は糖尿病性腎症とは合いません。
- ⑶ 糸球体と肺胞の基底膜に対する自己抗体ができ、両方を傷つけている。肺出血と急速進行性糸球体腎炎、基底膜に沿う線状のIgG沈着は、抗糸球体基底膜抗体による病気を示します。
- ⑷ 糸球体にIgAが沈着し、かぜのたびに血尿が出ている。IgA腎症ではIgAが糸球体の一部に沈着し、肺出血や線状の沈着は見られません。
- ⑸ 腎臓の血管に脂肪の塊が詰まり、腎臓の働きが落ちている。コレステロール塞栓は血管の操作の後などに起こり、線状のIgG沈着は説明できません。
解説
糸球体と肺胞の基底膜に対する自己抗体ができ、両方を傷つけていることが原因です。抗糸球体基底膜抗体病は、基底膜の成分に対する自己抗体が糸球体と肺胞の基底膜に結合する病気で、急速に進む糸球体腎炎と肺出血を起こします。喫煙や吸入物質による肺の傷害がきっかけになることがあります。腎生検で半月体と基底膜に沿った線状のIgG沈着が特徴で、血漿交換、ステロイド、免疫抑制薬で急いで治療します。
当サービスが作成したオリジナル問題です。実際の試験問題ではありません。