62歳の男性。顔が赤く、入浴後に全身がかゆくなり、頭痛がある。喫煙はせず、肺や心…
62歳の男性。顔が赤く、入浴後に全身がかゆくなり、頭痛がある。喫煙はせず、肺や心臓の病気もない。ヘモグロビン19.8 g/dL、ヘマトクリット60%、白血球数と血小板数も増加している。脾臓を触れる。エリスロポエチンは低値で、血球の増殖の信号に関わる遺伝子に変異がある。この病気の治療と注意すべき合併症の組合せとして最も適切なのはどれか。
- ⑴ 鉄剤を補って、ヘモグロビンをさらに増やす。赤血球が過剰な状態で鉄を補うと、多血がさらに進みます。
- ⑵ 脱水による見かけの多血として、大量の輸液で治療する。白血球と血小板も増え、脾腫と遺伝子の変異があり、脱水による見かけの多血ではありません。
- ⑶ エリスロポエチンを注射して、造血をさらに促す。赤血球はすでに過剰で、造血を促すと血栓の危険がさらに高まります。
- ⑷ 瀉血でヘマトクリットを下げ、血栓症に注意する。真性多血症では血液が濃くなって血栓症を起こしやすいため、瀉血などでヘマトクリットを下げ、低用量アスピリンも用います。
- ⑸ 低酸素による二次性の多血症として、在宅酸素療法を始める。エリスロポエチンが低値で遺伝子の変異があり、低酸素による二次性の多血症ではありません。
解説
瀉血でヘマトクリットを下げ、血栓症に注意するのが最も適切です。真性多血症は、造血の信号に関わる遺伝子の変異などによって造血の細胞が増え続ける骨髄増殖性腫瘍で、赤血球を中心に白血球や血小板も増えます。顔の赤み、入浴後のかゆみ、頭痛、脾腫が特徴で、エリスロポエチンは低くなります。血液が濃くなるため脳梗塞や心筋梗塞などの血栓症を起こしやすく、瀉血、低用量アスピリン、必要に応じて薬で血球を減らします。
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