24歳の女性。2週前から高熱が続き、抗菌薬で下がらない。肝臓と脾臓が腫れている。…
24歳の女性。2週前から高熱が続き、抗菌薬で下がらない。肝臓と脾臓が腫れている。白血球、ヘモグロビン、血小板がいずれも減少し、AST、ALT、LDが上昇している。血清フェリチンが著しく高く、中性脂肪が高値でフィブリノゲンは低値である。骨髄で、マクロファージが赤血球や血小板を取り込んでいる像が多数見られる。EBウイルスの検査が陽性である。最も考えられる病態はどれか。
- ⑴ 過剰に活性化したマクロファージが自分の血球を食べている。高熱、汎血球減少、肝脾腫、著しいフェリチン上昇、骨髄の血球貪食像は、ウイルス感染を契機とした血球貪食症候群を示します。
- ⑵ ビタミンB12が不足して、骨髄に大きな未熟な赤血球が増えている。高熱や肝脾腫、血球貪食像はビタミンの不足では説明できません。
- ⑶ 血管の中で凝固が起こって血小板が消費され、全身に小さな血栓ができている。凝固の異常はありますが、骨髄の血球貪食像や著しいフェリチン上昇はこれだけでは説明できません。
- ⑷ 鉄が足りずに赤血球を作れず、小さな赤血球が増えている。フェリチンは著しく高く、鉄の不足とは逆の所見です。
- ⑸ 骨髄の造血の細胞が自己免疫で壊され、骨髄が空になっている。再生不良性貧血では肝脾腫や著しいフェリチン上昇、血球貪食像は見られません。
解説
免疫の過剰な活性化でマクロファージが自分の血球を食べ、炎症物質が過剰に出ている血球貪食症候群が最も考えられます。EBウイルスなどの感染、悪性リンパ腫、膠原病などをきっかけに、T細胞とマクロファージが過剰に活性化し、サイトカインが大量に出ます。持続する高熱、汎血球減少、肝脾腫、著しい高フェリチン血症、高中性脂肪血症、低フィブリノゲン血症が特徴で、命にかかわるため、ステロイドなどで早く治療します。
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