74歳の男性。数か月前からだるさと息切れがある。腹痛や便通の変化、目に見える血便…
74歳の男性。数か月前からだるさと息切れがある。腹痛や便通の変化、目に見える血便はない。ヘモグロビン8.2 g/dL、平均赤血球容積は低値、血清フェリチン低値。便潜血検査は陽性である。上部消化管内視鏡検査に異常はなかった。次に行う検査と、最も考えられる病変の組合せとして最も適切なのはどれか。
- ⑴ 骨髄検査で、白血病による赤血球の産生低下を調べる。鉄が不足した小球性の貧血と便潜血陽性は、骨髄の病気より消化管からの出血を示します。
- ⑵ 腹部超音波検査で、胆石による胆嚢の炎症を調べる。胆石で鉄欠乏性貧血や便潜血陽性は起こりません。
- ⑶ 鉄剤を処方して貧血が治れば、それ以上の検査は不要と判断する。鉄剤で貧血が改善しても出血源は残るため、原因を調べる必要があります。
- ⑷ 大腸内視鏡検査で、右側の大腸の癌からの出血を調べる。症状の乏しい高齢者の鉄欠乏性貧血と便潜血陽性は、出血を続ける右側大腸癌などを疑い、大腸内視鏡で調べます。
- ⑸ 肛門鏡で痔核からの出血を確かめ、それを原因として検査を終える。高齢者の鉄欠乏性貧血を痔核で説明して検査を終えると、大腸癌を見逃すおそれがあります。
解説
大腸内視鏡検査で、右側の大腸の癌からの持続する少量の出血を調べるのが最も適切です。右側の大腸は内腔が広く、便も液状のため、癌ができても腸閉塞や便通の変化が起こりにくく、少量の出血が続いて鉄欠乏性貧血として見つかることが多くあります。一方、左側の大腸癌では便が細くなる、血便、腸閉塞などが起こりやすくなります。高齢者の鉄欠乏性貧血では、消化管からの出血を必ず調べます。
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