70歳の男性。3年前から坂道での息切れが徐々に強くなっている。原因となる薬や職業…
70歳の男性。3年前から坂道での息切れが徐々に強くなっている。原因となる薬や職業上の曝露、膠原病はない。胸部CTで両肺の下の方の外側に、蜂の巣のような小さな袋状の影が並んでいる。この患者の呼吸機能検査で予想される結果の組合せとして最も適切なのはどれか。
- ⑴ 肺活量も1秒率も正常で、ガスの受け渡しの能力が上昇している。線維化では肺活量と拡散能はいずれも低下します。
- ⑵ 残気量が大きく増え、息を吐ききれずに肺に空気がたまる。空気のとらえ込みは閉塞性の病気で起こり、線維化では残気量はむしろ減ります。
- ⑶ 肺活量は保たれ、1秒率が大きく下がり、気管支拡張薬でよく改善する。これは気管支喘息のような可逆性の閉塞性障害の所見で、線維化の所見とは異なります。
- ⑷ 肺活量は増え、1秒率が下がり、肺が過度にふくらんでいる。これは肺気腫の所見で、肺が硬く縮む線維化とは逆です。
- ⑸ 肺活量は減り、1秒率は保たれ、ガスの受け渡しの能力も低下している。肺が硬くなる線維化では、肺活量が減る拘束性障害となり、1秒率は保たれ、拡散能が低下します。
解説
肺活量は減り、1秒率は保たれ、ガスの受け渡しの能力も低下しているのが予想される結果です。特発性肺線維症は、原因の分からないまま肺の間質に線維化が進む病気で、高齢の男性に多く、両肺の下の外側に蜂巣肺が見られます。肺が硬く縮むため肺活量が減る拘束性障害となり、気道は狭くならないので1秒率は保たれます。肺胞の壁が厚くなるため拡散能が下がり、動くと酸素飽和度が低下します。
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