74歳の女性。肺癌の終末期で、緩和ケア病棟に入院している。この数日、安静にしてい…
74歳の女性。肺癌の終末期で、緩和ケア病棟に入院している。この数日、安静にしていても息苦しさが強く、夜も眠れないと訴える。酸素を投与しても苦しさは変わらない。痛みはなく、オピオイドはまだ使っていない。胸水や貧血の悪化はない。この息苦しさを和らげる対応として最も適切なのはどれか。
- ⑴ 酸素の流量を最大まで上げ、苦しさが取れるまで増やし続ける。酸素で改善しない呼吸困難では、流量をただ増やしても苦しさは和らぎません。
- ⑵ 原因を調べるため、気管支鏡で肺の組織を改めて採取する。終末期で苦痛の緩和が目的の段階で、負担の大きい検査を行うことは適切ではありません。
- ⑶ 痛みがないのでオピオイドは使えないと説明し、我慢してもらう。オピオイドは痛みだけでなく呼吸困難の緩和にも用いられます。
- ⑷ 少量のモルヒネを始め、効果と眠気を見ながら量を調整する。終末期の癌患者の呼吸困難には、少量のモルヒネが呼吸の苦しさの感覚を和らげる効果があります。
- ⑸ 呼吸を刺激するため、気管支拡張薬を大量に静脈から投与する。気道の狭窄がない呼吸困難には効果がなく、頻脈などの副作用を招きます。
解説
少量のモルヒネを始め、効果と眠気を見ながら量を調整するのが最も適切です。終末期の癌患者の呼吸困難は、酸素を投与しても改善しないことが多く、強い苦痛になります。少量のモルヒネは、呼吸の苦しさの感覚を和らげる効果があり、適切な量で使えば呼吸を危険なほど抑えることはまれです。あわせて、楽な姿勢の工夫、顔に風を送る、不安を和らげる関わりなど、薬以外のケアも組み合わせます。
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