62歳の男性。1月の早朝、酒に酔って屋外で寝込んでいるところを発見され、救急搬送…
62歳の男性。1月の早朝、酒に酔って屋外で寝込んでいるところを発見され、救急搬送された。呼びかけへの反応が鈍く、体はふるえていない。深部体温は28℃で、脈拍40/分、不整である。救急外来での扱いとして最も適切なのはどれか。
- ⑴ 脈が遅いので、すぐに胸骨圧迫を始めて脈拍を増やす。脈が触れる患者に胸骨圧迫を行うと、かえって心室細動を誘発するおそれがあります。
- ⑵ 体を乱暴に動かさないようにし、濡れた衣服を外して体の中心から温める。重い低体温では刺激で致死的な不整脈が起こりやすいため、静かに扱い、体幹を中心に温めます。
- ⑶ 酒による眠りと考え、毛布をかけて朝まで寝かせておく。深部体温28℃は重い低体温で、命にかかわる不整脈の危険があり、積極的な復温が必要です。
- ⑷ 早く温めるため、手足を熱い湯につけて先に温める。手足だけを先に温めると血管が広がって血圧が下がり、中心の体温がさらに下がることがあります。
- ⑸ 血流を良くするため、手足を強くこすってマッサージを繰り返す。手足をこすると冷えた血液が体の中心に戻り、体温がさらに下がって不整脈を誘発するおそれがあります。
解説
体を乱暴に動かさないようにし、濡れた衣服を外して体の中心から温めるのが最も適切です。深部体温が32℃を下回る中等症以上の低体温では、ふるえが止まり、意識が鈍くなり、心臓はわずかな刺激で心室細動を起こしやすくなります。移動や処置は静かに行い、加温した輸液や毛布などで体幹を中心に温めます。手足のマッサージや手足だけの加温は、かえって状態を悪化させます。
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