40歳の女性。長時間の飛行機の旅のあと、急な息切れで受診した。室内の空気を吸って…
40歳の女性。長時間の飛行機の旅のあと、急な息切れで受診した。室内の空気を吸っている状態の動脈血ガス分析で、酸素分圧60 mmHg、二酸化炭素分圧40 mmHgであった。肺胞の酸素分圧は「150 -(二酸化炭素分圧 ÷ 0.8)」で求められるものとする。肺胞と動脈血の酸素分圧の差と、その解釈の組合せとして最も適切なのはどれか。
- ⑴ 差は10 mmHgで正常範囲にあり、呼吸の量が足りないことが原因である。計算すると差は40 mmHgです。また換気が足りなければ二酸化炭素分圧が上がるはずです。
- ⑵ 差は50 mmHgで開いており、呼吸の中枢の働きが落ちている。差の計算が誤っています。中枢の働きが落ちれば二酸化炭素分圧は上がります。
- ⑶ 差は0 mmHgで、測定に用いた検体に空気が混入している。肺胞の酸素分圧は100 mmHgで、60 mmHgとの差は0になりません。
- ⑷ 差は90 mmHgで著しく開いており、吸っている空気の酸素が薄い。150から60を引いた誤った計算です。室内の空気を吸っており、酸素が薄い条件でもありません。
- ⑸ 差は40 mmHgで開いており、肺でのガスの受け渡しに障害がある。肺胞の酸素分圧は150-40÷0.8=100 mmHgで、差は100-60=40 mmHgと開大しています。
解説
差は40 mmHgで開いており、肺でのガスの受け渡しに障害があります。肺胞の酸素分圧は150-40÷0.8で100 mmHgとなり、動脈血の60 mmHgとの差は40 mmHgです。この差が開いているときは、肺の中で換気と血流の釣り合いが崩れるなど、ガス交換そのものの障害を考えます。肺血栓塞栓症では換気された肺胞に血流が届かず、この差が開きます。換気が足りないだけなら差は正常です。
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