64歳の男性。1日30本の喫煙を40年間続けている。2年前から坂道で息切れを感じ…
64歳の男性。1日30本の喫煙を40年間続けている。2年前から坂道で息切れを感じるようになった。スパイロメトリーで、%肺活量92%、1秒率52%であり、気管支拡張薬を吸入した後も1秒率は60%であった。この結果の解釈として最も適切なのはどれか。
- ⑴ 肺が硬くなってふくらみにくくなり、吸える空気の量が減っている。肺が硬くなる拘束性換気障害では%肺活量が低下します。この患者の%肺活量は保たれています。
- ⑵ 胸を動かす呼吸筋の力が弱まり、息を深く吸い込めなくなっている。呼吸筋の筋力低下では肺活量が低下する拘束性の変化になります。1秒率の低下は説明できません。
- ⑶ 息を吐き出す時に気道が狭くなり、空気を速く出せない状態にある。肺活量は保たれ1秒率が低いのは閉塞性換気障害です。喫煙歴と吸入後も改善しない点から慢性閉塞性肺疾患が考えられます。
- ⑷ 肺胞から血液への酸素の受け渡しが悪くなっており、換気には問題がない。1秒率が52%と低下しており、換気の障害があります。拡散能はスパイロメトリーでは測れません。
- ⑸ 気道の狭さは吸入薬で元に戻り、発作のない時は正常に近くなる。気管支拡張薬の吸入後も1秒率は60%にとどまり、気道の閉塞は十分には戻っていません。
解説
息を吐き出す時に気道が狭くなり、空気を速く出せない閉塞性換気障害と解釈するのが最も適切です。1秒率は最初の1秒間に吐き出せる量の割合で、70%未満は閉塞性換気障害を示します。%肺活量は保たれているため拘束性の障害はありません。長い喫煙歴があり、気管支拡張薬を吸入した後も閉塞が残ることから、慢性閉塞性肺疾患が最も考えられます。
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