9歳の男児。2週前にのどの痛みと発熱があり、自然に治った。昨日から尿が褐色になり…
9歳の男児。2週前にのどの痛みと発熱があり、自然に治った。昨日から尿が褐色になり、まぶたがむくんでいる。血圧132/84 mmHg。尿の沈渣を顕微鏡で見ると、変形した赤血球と、赤血球を取り込んだ円柱が見られた。この尿沈渣の所見が示すものとして最も適切なのはどれか。
- ⑴ 細菌が尿路に感染し、白血球が尿に出ている。尿路感染では白血球や細菌が目立ち、赤血球円柱は見られません。
- ⑵ 筋肉が壊れて、筋の色素が尿に出ている。筋の色素による褐色尿では、沈渣に赤血球はほとんど見られません。
- ⑶ 腎臓の糸球体から赤血球が尿の中に出ている。赤血球円柱は尿細管の中で赤血球が固まってできるもので、糸球体からの出血を示します。
- ⑷ 尿管にできた結石が粘膜を傷つけて出血している。結石による出血は尿路からのもので、変形赤血球や赤血球円柱は伴いません。
- ⑸ 膀胱の粘膜から出血し、尿に血が混じっている。膀胱からの出血では赤血球の形は保たれ、尿細管でできる円柱は見られません。
解説
腎臓の糸球体から赤血球が尿の中に出ていることを示します。糸球体の壁を通り抜けた赤血球は形がゆがみ、尿細管の中で固まって赤血球円柱になります。したがって、変形赤血球と赤血球円柱は糸球体の病気を示す手がかりです。のどの感染から2週ほどあとに、血尿、むくみ、高血圧が現れる経過は、溶連菌感染後の急性糸球体腎炎の典型で、多くは自然に回復します。
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