18歳の男子。高校の運動部員。1週前から38℃台の発熱とのどの痛みがあり、首の両…
18歳の男子。高校の運動部員。1週前から38℃台の発熱とのどの痛みがあり、首の両側のリンパ節が腫れている。扁桃は腫れて白い苔が付着し、肝臓と脾臓を触れる。末梢血でリンパ球が増え、異型リンパ球が多く見られる。AST、ALTが軽度上昇している。この患者への対応として最も適切なのはどれか。
- ⑴ 白血病を疑い、直ちに抗癌薬による化学療法を開始する。異型リンパ球はウイルス感染に反応したリンパ球で、白血病の芽球とは異なります。多くは自然に治ります。
- ⑵ 体力を落とさないよう、毎日の運動部の練習を続けさせる。腫れた脾臓は外力で破裂しやすく、激しい練習を続けるのは危険です。
- ⑶ 扁桃炎として、アモキシシリンを処方して1週間内服させる。伝染性単核球症の患者にアミノペニシリン系の抗菌薬を使うと、高い頻度で全身に発疹が出ます。
- ⑷ 脾臓が破れないよう、接触の多い運動はしばらく控えさせる。EBウイルスによる伝染性単核球症では脾臓が腫れて破れやすく、体がぶつかる運動を控えさせます。
- ⑸ 肝臓が腫れているため、直ちに肝生検を行って組織を調べる。伝染性単核球症の軽い肝機能障害は自然に改善するため、肝生検は必要ありません。
解説
脾臓が破れるおそれがあるため、接触の多い運動はしばらく控えさせるのが最も適切です。発熱、咽頭痛、頸部リンパ節の腫れ、肝脾腫、異型リンパ球の増加、軽い肝機能障害は、EBウイルスによる伝染性単核球症の特徴です。多くは安静と対症療法で自然に治ります。腫れた脾臓は破裂しやすいため、数週は接触の多い運動を避けます。アミノペニシリン系抗菌薬は発疹を起こすため使いません。
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