70歳の男性。3か月前から腰痛が続き、だるさが強くなってきた。ヘモグロビン8.9…
70歳の男性。3か月前から腰痛が続き、だるさが強くなってきた。ヘモグロビン8.9 g/dL、血清総蛋白10.2 g/dL、アルブミン3.1 g/dL、カルシウム12.4 mg/dL、クレアチニン2.3 mg/dL。血清蛋白電気泳動でγ分画に鋭いピークを認め、尿中にベンス・ジョーンズ蛋白が検出された。この患者の画像検査で予想される所見として最も適切なのはどれか。
- ⑴ 肺の両側の肺門のリンパ節が、左右対称に大きく腫れている。両側肺門リンパ節の腫れはサルコイドーシスなどの所見で、骨髄腫の典型ではありません。
- ⑵ 関節の周りに石灰の沈着が見られ、軟骨が石灰化している。関節の軟骨の石灰化はピロリン酸カルシウムの沈着症などの所見です。
- ⑶ 長い骨の端に、玉ねぎの皮のような層状の骨膜反応が見られる。層状の骨膜反応はユーイング肉腫などの所見で、高齢者の骨髄腫の典型的な所見ではありません。
- ⑷ 頭蓋骨に、打ち抜いたような円形の骨の欠損が多数見られる。多発性骨髄腫では腫瘍細胞が骨を溶かし、頭蓋骨などに打ち抜き像と呼ばれる円形の骨欠損が多発します。
- ⑸ 脊椎の骨が全体に白く硬くなり、骨の量が増えて見える。骨が白く硬くなる造骨性の変化は前立腺癌の骨転移などで見られ、骨髄腫では骨が溶ける変化が中心です。
解説
頭蓋骨に、打ち抜いたような円形の骨の欠損が多数見られることが予想されます。高齢者の腰痛、貧血、高カルシウム血症、腎障害に、血清のM蛋白と尿中のベンス・ジョーンズ蛋白がそろえば、多発性骨髄腫を考えます。骨髄腫の細胞は破骨細胞を活性化して骨を溶かすため、頭蓋骨の打ち抜き像や脊椎の圧迫骨折が起こり、高カルシウム血症の原因にもなります。
当サービスが作成したオリジナル問題です。実際の試験問題ではありません。