23歳の女性。1週前から下腹部痛とおりものの増加があり、昨日から右の肋骨の下が痛…
23歳の女性。1週前から下腹部痛とおりものの増加があり、昨日から右の肋骨の下が痛み、深く息を吸うと強くなる。体温37.8℃。内診で子宮頸部を動かすと強い痛みがある。子宮頸管の分泌物の核酸増幅検査でクラミジア・トラコマティスが陽性であった。治療とあわせて行うべきこととして最も適切なのはどれか。
- ⑴ 細胞壁に作用するペニシリン系の抗菌薬で治療する。クラミジアは細胞の中で増え、ペニシリン系は効きにくいため、マクロライド系などを用います。
- ⑵ 性交渉の相手にも検査と治療を受けてもらうよう勧める。クラミジアは性感染症で、相手も治療しないと再感染を繰り返すため、パートナーの検査と治療が必要です。
- ⑶ 右上腹部の痛みは胆石の発作として、胆嚢の手術を予定する。クラミジアによる骨盤内の炎症が肝臓の表面に広がった肝周囲炎の痛みで、胆石によるものではありません。
- ⑷ 将来の妊娠には影響しないので、治療後の経過観察は行わずに終える。骨盤内の炎症は卵管の癒着から不妊や異所性妊娠の原因になるため、経過を見ることが大切です。
- ⑸ 症状が治まれば治ったと判断し、本人の治療で終える。症状がなくなっても相手が感染していれば再感染します。相手の治療が必要です。
解説
性交渉の相手にも検査と治療を受けてもらうよう勧めるのが最も適切です。クラミジアの感染が子宮頸部から子宮、卵管、骨盤の腹膜へと広がると骨盤内炎症性疾患となり、さらに肝臓の表面に炎症が及ぶと右上腹部痛を起こします。治療にはマクロライド系やテトラサイクリン系の抗菌薬を用います。相手が治療しないと再感染を繰り返すため、相手の検査と治療が欠かせず、不妊の予防にもつながります。
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