74歳の男性。高血圧で治療中。昨夜から横になると息が苦しく、座っていないと眠れな…
74歳の男性。高血圧で治療中。昨夜から横になると息が苦しく、座っていないと眠れなくなり救急搬送された。血圧186/104 mmHg、脈拍112/分、経皮的動脈血酸素飽和度88%。手足は温かい。頸静脈が怒張し、両肺に水泡音を聴取する。胸部エックス線写真で両肺門部を中心に陰影が広がっている。まず行う治療として最も適切なのはどれか。
- ⑴ 強心薬を最大量で始め、心臓の収縮を強めて血圧をさらに上げる。血圧が高く末梢の循環も保たれている状態で、強心薬で血圧を上げる必要はありません。
- ⑵ 仰向けに寝かせて両脚を挙げ、生理食塩液を急速に大量に点滴する。肺水腫のある患者に仰臥位や大量輸液を行うと、肺のうっ血がさらに悪化します。
- ⑶ 座位で酸素を投与し、硝酸薬で血管を広げて心臓の負担を減らす。血圧が高く手足が温かい肺水腫には、座位での酸素投与や陽圧換気とともに、血管拡張薬で前負荷と後負荷を下げます。
- ⑷ 肺炎と考えて抗菌薬を投与し、熱の推移を見て判断する。起座呼吸、頸静脈の怒張、両肺の水泡音は心不全による肺水腫を示し、抗菌薬だけでは改善しません。
- ⑸ β遮断薬を大量に静注し、速くなった脈拍を一気に下げる。急性心不全の急性期にβ遮断薬を大量に使うと、心臓の収縮が弱まって悪化するおそれがあります。
解説
座位で酸素を投与し、硝酸薬で血管を広げて心臓の負担を減らすのが最も適切です。起座呼吸、頸静脈の怒張、両肺の水泡音、肺門部の陰影は、急性心不全による肺水腫を示します。血圧が高く手足が温かいことから、末梢の循環は保たれ、うっ血が中心の状態です。座位で酸素や非侵襲的陽圧換気を行い、血管拡張薬で前負荷と後負荷を下げ、体液が過剰なら利尿薬を加えます。
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