42歳の男性。庭仕事中に蜂に刺され、10分後から全身にじんま疹が出て、息苦しさと…
42歳の男性。庭仕事中に蜂に刺され、10分後から全身にじんま疹が出て、息苦しさとのどの詰まった感じを訴えて救急搬送された。喘鳴を聴取し、脈拍124/分、血圧78/42 mmHg。最初に行う薬物治療として最も適切なのはどれか。
- ⑴ 原液のアドレナリン1 mgを急速に静脈内注射する。心停止でない患者に原液を急速に静注すると、重い不整脈や高血圧を起こす危険があります。
- ⑵ 副腎皮質ステロイドを静注して効果が出るのを待つ。ステロイドは効果の発現に時間がかかり、急性期の気道狭窄やショックの治療にはなりません。
- ⑶ β遮断薬を静注して速くなった脈拍を落ち着かせる。頻脈は血圧低下への代償で、β遮断薬はショックを悪化させ、アドレナリンの効果も弱めます。
- ⑷ アドレナリンを大腿の前外側に筋肉内注射する。呼吸器症状と血圧低下を伴うアナフィラキシーには、まずアドレナリンの筋肉内注射を行います。
- ⑸ 抗ヒスタミン薬を内服させて30分後に再評価する。抗ヒスタミン薬は皮膚症状を和らげますが、気道の狭窄や血圧低下は改善できず、効き始めも遅いです。
解説
アドレナリンを大腿の前外側に筋肉内注射するのが最初の治療です。蜂刺されの後に、皮膚症状に加えて喘鳴や血圧低下が出ており、アナフィラキシーショックと判断できます。アドレナリンは血管を収縮させて血圧を上げ、気管支を広げ、むくみを抑えます。筋肉内注射は速やかに吸収されて安全に投与できます。あわせて仰臥位で下肢を挙上し、酸素投与と大量の輸液を行います。
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