自宅でのA さんの結核初期症状で長女への初回面接で確認すべき事項はどれか。
次の文を読み48〜50 の問いに答えよ。A さん(81 歳、女性)。認知症と診断され、症状緩和のための服薬調整を目的として、B 病院認知症治療病棟に入院した。入院前から軽い咳嗽はあったが、喘息の既往歴によるものとされていた。入院後2週、39 ℃台の発熱があり、胸部エックス線写真で肺炎像を認めたので、誤嚥性肺炎の診断のもとに抗菌薬の投与を行った。しかし、解熱しないため、C 病院に転院し、喀痰塗抹菌検査陰性、結核菌PCR 陽性となり、肺結核と診断されC 病院の結核病棟で治療が開始された。診断した医師から保健所に結核発生の届出があった。B 病院認知症治療病棟では、4人部屋に入院しており、A さんの近所に住む長女は2日に1回は面会に来ていた。感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律〈感染症法〉第17 条に基づき早期発見のために長女に初回面接を行うことにした。
自宅でのA さんの結核初期症状で長女への初回面接で確認すべき事項はどれか。
- ⑴ 体温の変化発熱は入院後に現れており、自宅での初期症状の把握には結びつきません。
- ⑵ 体重減少の有無体重減少も結核の症状ですが、高齢者では他の要因も多く発病時期の推定には不向きです。
- ⑶ 倦怠感の訴えの有無倦怠感は非特異的な症状で、発病時期を絞り込む手がかりになりにくい情報です。
- ⑷ 咳嗽の状態変化の有無もともとあった咳の変化を確かめることで、発病の時期と感染のおそれのある期間を推定できます。
解説
正解は⑷です。Aさんは入院前から軽い咳嗽があり、喘息の既往によるものとされていました。結核の初期症状は2週間以上続く咳や痰で、他の疾患の症状と紛れやすいのが特徴です。長女への初回面接では、もともとあった咳がいつからどのように変わったのかを具体的に確認することで、発病の時期を推定し、感染のおそれがある期間と接触者の範囲を定めることができます。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/topics/tp210416-03_04_05.html)を加工して作成