高分子溶液の性質に関する記述として、正しいのはどれか。2つ選べ。
高分子溶液の性質に関する記述として、正しいのはどれか。2つ選べ。
- ⑴ 高分子を貧溶媒に溶解した場合、良溶媒に溶解した場合より溶液の粘度が高い。貧溶媒中では高分子鎖が縮んで糸まり状になるため、良溶媒中より溶液の粘度は低くなります。
- ⑵ 平均分子量が同等の場合、イオン性高分子の水溶液の粘度は、同濃度の非イオン性高分子の水溶液の粘度より高い。イオン性高分子は荷電基どうしの反発で鎖が広がるため、非イオン性高分子より溶液の粘度が高くなります。
- ⑶ イオン性高分子の水溶液に塩を添加すると、高分子の溶解性が向上する。塩を添加すると高分子の電荷が遮へいされ、塩析により溶解性は低下します。
- ⑷ 両イオン性高分子溶液の粘度は、等電点付近で最大となる。両イオン性高分子は等電点付近で正負の電荷が打ち消し合って鎖が縮むため、粘度は最小となります。
- ⑸ 良溶媒の高分子溶液に貧溶媒を添加していくと、コアセルベートを生じる。良溶媒の高分子溶液に貧溶媒を加えると、高分子濃厚相が分離してコアセルベートを生じます。
解説
正解は⑵と⑸です。イオン性高分子は分子内の荷電基どうしが静電的に反発して高分子鎖が広がるため、同じ分子量・濃度の非イオン性高分子より溶液の粘度が高くなります。また、良溶媒に溶けた高分子に貧溶媒を加えていくと、高分子の溶解性が低下して高分子に富む液相が分離するコアセルベーションが起こります。貧溶媒中では高分子鎖が縮まるため粘度は低くなります。塩を添加すると電荷が遮へいされて溶解性は低下し、両性高分子の粘度は等電点付近で最小になります。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000198929.html)を加工して作成