患者の希望を考慮すると、今後の免疫抑制薬として選択可能なのはどれか。2つ選べ。
29 歳女性。既婚。3 年前に夫をドナーとした生体腎移植(ABO 血液型適合)を受け、拒絶反応を抑制するため免疫抑制薬を以下の処方で服用しながら、生活をしている。腎移植後、体調がよくなり生活も安定してきたので、子供を欲しいと思うようになった。(処方)シクロスポリンカプセル25 mg 1 回3 カプセル(1 日6 カプセル)1 日2 回 朝夕食後 28 日分
患者の希望を考慮すると、今後の免疫抑制薬として選択可能なのはどれか。2つ選べ。
- ⑴ シクロスポリンシクロスポリンは妊娠中も有益性が危険性を上回る場合に使用でき、移植後の妊娠で継続されることが多い薬です。
- ⑵ タクロリムスタクロリムスもシクロスポリンと同様に、腎移植後の妊娠中に継続して使用されることがあります。
- ⑶ バシリキシマブバシリキシマブは抗CD25抗体で、移植手術時の急性拒絶反応予防(導入療法)に用いるもので、維持療法には用いません。
- ⑷ ミゾリビンミゾリビンは動物実験で催奇形性が報告されており、妊婦又は妊娠している可能性のある女性には禁忌です。
- ⑸ エベロリムスエベロリムスは動物実験で胎児への影響が報告されており、妊娠を希望する患者には適しません。
解説
正解は⑴と⑵です。この患者は妊娠を希望しているため、妊娠中も継続できる免疫抑制薬を選ぶ必要があります。カルシニューリン阻害薬のシクロスポリンとタクロリムスは、腎移植後の妊娠において治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合に使用でき、移植後妊娠で広く用いられてきました。ミゾリビンは動物実験で催奇形性が報告されており、妊婦には禁忌です。エベロリムスもmTOR阻害薬として胎児への影響が懸念されます。バシリキシマブは移植時の導入療法に用いる薬です。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000198928.html)を加工して作成