造血幹細胞移植時における移植片対宿主病(GVHD)に関する記述として、正しいのは…
造血幹細胞移植時における移植片対宿主病(GVHD)に関する記述として、正しいのはどれか。2つ選べ。
- ⑴ 移植後1 週間以内に好発する。急性GVHDはドナー細胞の生着後に起こることが多く、移植後1週間以内に好発するわけではありません。
- ⑵ 予防として、移植前から免疫抑制薬の投与を開始する。GVHD予防のため、移植前からカルシニューリン阻害薬などの免疫抑制薬の投与を開始します。
- ⑶ 自家移植に比べ、同種移植では発症のリスクが低い。同種移植の方がGVHDのリスクが高く、自家移植ではほとんど発症しません。
- ⑷ ドナー由来のリンパ球が、レシピエントの組織を攻撃して起こる疾患である。GVHDはドナー由来のリンパ球がレシピエントの組織を攻撃して起こる疾患です。
- ⑸ 発症を予防するために、移植する造血幹細胞に対して放射線照射を行う。造血幹細胞に放射線を照射すると生着しなくなるため行いません。照射は輸血用血液に行います。
解説
正解は⑵と⑷です。移植片対宿主病(GVHD)は、移植された造血幹細胞に含まれるドナー由来のT細胞がレシピエントの皮膚、消化管、肝臓などを異物として攻撃して起こります。予防には移植前日ごろからシクロスポリンやタクロリムスなどの免疫抑制薬とメトトレキサートの投与を開始します。急性GVHDは生着後の移植後2〜3週ごろから起こることが多く、自分の細胞を戻す自家移植ではほとんど起こりません。放射線照射は輸血用血液のGVHD予防に行うもので、造血幹細胞に照射すると生着しなくなります。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000198925.html)を加工して作成