この患者に説明する内容として、適切なのはどれか。2つ選べ。
62 歳女性。最近2 週間ほど、咳嗽・喀痰があり、微熱も続いていた。市販薬を継続服用していたが改善せず、呼吸器内科を受診したところ、肺結核と診断された。処方は以下のとおりである。(処方1 )リファンピシンカプセル150 mg 1 回3 カプセル(1 日3 カプセル)1 日1 回 朝食前 30 日分(処方2 )イソニアジド錠100 mg 1 回2 錠(1 日2 錠)ピラジナミド原末 1 回1.5 g(1 日1.5 g)エタンブトール塩酸塩錠250 mg 1 回3 錠(1 日3 錠)1 日1 回 朝食後 30 日分
この患者に説明する内容として、適切なのはどれか。2つ選べ。
- ⑴ しっかりと服薬遵守すれば、今回処方された分の薬で治療が終了すること。肺結核の標準治療は少なくとも6か月続けるため、30日分の服用で治療が終了するわけではありません。
- ⑵ リファンピシンの服用により、尿や便が橙赤色等に着色する可能性があること。リファンピシンやその代謝物は赤色の色素をもち、尿・便・汗・涙などが橙赤色に着色することがあります。
- ⑶ イソニアジドの副作用として高尿酸血症があること。高尿酸血症はピラジナミドの代表的な副作用です。イソニアジドでは末梢神経障害や肝障害に注意します。
- ⑷ ピラジナミドは、チーズなどのチラミンを多く含む食品との相互作用により、動悸が現れること。チーズや魚などとの相互作用で動悸や紅潮が現れるのは、MAO阻害作用などをもつイソニアジドです。
- ⑸ エタンブトールの副作用として視力障害があること。エタンブトールは視神経炎による視力低下や色覚異常を起こすことがあるため、見え方の変化に注意を促します。
解説
正解は⑵と⑸です。肺結核の標準治療は、リファンピシン・イソニアジド・ピラジナミド・エタンブトールの4剤を2か月、その後リファンピシンとイソニアジドを4か月の計6か月以上続けるため、今回の30日分で終了するわけではありません。リファンピシンは尿・便・涙などを橙赤色に着色することがあり、事前に伝えます。エタンブトールは視神経障害による視力低下や視野異常を起こすため、見え方の変化に注意します。高尿酸血症はピラジナミドの副作用で、チーズなどとの相互作用はイソニアジドで問題になります。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000198928.html)を加工して作成