この過程で排出されたものの廃棄に関して、新人薬剤師が備えておくべき知識として正し…
病院で、以下の事故事例を用いて、抗がん剤シクロホスファミド水和物の調製に関する新人薬剤師の研修会を行うことになった。<事故事例>シクロホスファミド水和物の溶解に閉鎖式薬物移送システム(CSTD)で調製するところ、その器具がなかった。薬剤師は安全キャビネットを使用して、シクロホスファミド水和物500 mg(凍結乾燥粉末)を生理食塩液25 mL で溶解させているときに18 G の注射針がシリンジから外れ、誤って薬液を飛散させてしまった。
この過程で排出されたものの廃棄に関して、新人薬剤師が備えておくべき知識として正しいのはどれか。2つ選べ。
- ⑴ 使用した注射針は、図Aに示した形状のマークをつけた容器に入れて廃棄することが推奨されている。注射針などの鋭利な器材は感染性廃棄物と同等に扱い、バイオハザードマークを付けた容器に入れて廃棄することが推奨されています。
- ⑵ 拭き取りに使用したガーゼは、事業系一般廃棄物として扱う。抗がん剤を拭き取ったガーゼは有害な薬剤で汚染されているため、通常の事業系一般廃棄物としては扱いません。
- ⑶ 使用後のバイアルは、特別管理産業廃棄物として扱う。抗がん剤が残存するガラス製のバイアルは、有害性に配慮して特別管理産業廃棄物として扱います。
- ⑷ 使用したシリンジは、事業系一般廃棄物として扱う。シリンジはプラスチック製で産業廃棄物に当たり、抗がん剤に汚染されているため一般廃棄物としては扱いません。
- ⑸ 調製時に用いたディスポーザブル手袋は、特別管理一般廃棄物として扱う。図Aディスポーザブル手袋はゴムやプラスチック製で産業廃棄物に分類されるため、特別管理一般廃棄物ではありません。
解説
正解は⑴と⑶です。注射針などの鋭利なものは、血液が付着していなくても感染性廃棄物と同等に扱うこととされ、バイオハザードマークを付けた耐貫通性の容器に入れて廃棄することが推奨されています。図Aはこのマークを示していると考えられます。抗がん剤が残ったガラスバイアルは、産業廃棄物のうち有害性に配慮すべきものとして特別管理産業廃棄物として扱います。抗がん剤で汚染されたガーゼやシリンジ、手袋も通常の廃棄物とは区別して処理します。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000198928.html)を加工して作成