初回受診後の患者家族に対して薬局薬剤師が行う服薬指導として正しいのはどれか。2つ…
4 歳男児。体重14 kg。事故で低酸素脳症となり大学病院に入院していたが退院し、在宅で人工呼吸器と胃瘻及び導尿による管理を行っている。脳下垂体機能不全に対しては3 ケ月に1 回、大学病院の内分泌・代謝内科を外来受診することになっており、初回受診時に、以下の薬剤が処方された。(処方1 )ヒドロコルチゾン錠10 mg 1 回0.25 錠(1 日0.75 錠)1 日3 回 朝昼夕食前 90 日分(処方2 )デスモプレシン酢酸塩水和物口腔内崩壊錠60 μg1 回1 錠(1 日2 錠)1 日2 回 10 時、22 時 90 日分(処方3 )レボチロキシンナトリウム水和物散0.01% 1 回0.35 g(1 日0.35 g)1 日1 回 朝食前 90 日分
初回受診後の患者家族に対して薬局薬剤師が行う服薬指導として正しいのはどれか。2つ選べ。
- ⑴ 発熱時には処方1 の薬剤を増量する必要があるので、医師の指示を受けてください。発熱などのストレス時にはヒドロコルチゾンの増量が必要なため、医師の指示を受けるのは正しく正答です。
- ⑵ 幼児は成人よりも体重あたりの必要水分量が多いので、1 日合計2 L 以上の水を薬剤と共に与えてください。デスモプレシン服用中に水分を過剰に与えると水中毒や低ナトリウム血症を起こすおそれがあります。
- ⑶ 決められた服用時刻を遵守すれば、食事の時間はいつでもかまいません。処方1と3は食前服用で、特にレボチロキシンは食事で吸収が変わるため食事の時間との関係も守る必要があります。
- ⑷ 痙れんや嘔吐は薬剤による副作用の可能性があるので、医師に連絡してください。痙れんや嘔吐はデスモプレシンによる低ナトリウム血症の可能性があり、医師への連絡が必要なので正答です。
- ⑸ 大豆製品は処方3 の薬剤の効果を強めるので、摂らせないようにしてください。大豆製品はレボチロキシンの吸収を低下させるおそれがあり、効果を強めるのではありません。
解説
正解は⑴と⑷です。本症例は下垂体機能不全の4歳児で、ヒドロコルチゾン(処方1)、デスモプレシン(処方2)、レボチロキシン(処方3)が処方されています。発熱などのストレス時には副腎不全を防ぐためヒドロコルチゾンの増量が必要で、医師の指示を受けておきます。デスモプレシンは水中毒による低ナトリウム血症を起こすことがあり、痙れんや嘔吐はその徴候の可能性があるため医師への連絡が必要です。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000198928.html)を加工して作成