病院薬剤師が、患児及び患児の両親に説明するにあたり、これまでに収集した情報の確認…
13 歳男性。身長135 cm、体重40 kg。近隣の公立病院脳神経外科にて頭蓋咽頭腫の摘出術を受けたものの、血中下垂体ホルモン濃度の異常は改善せず、汎下垂体機能低下症と診断され、いくつかのホルモン補充療法の一つとして成長ホルモン補充療法を行うこととなった。処方医より「ソマトロピン(遺伝子組換え)製剤を使用したいが、患児及び患児の両親が先行バイオ医薬品とバイオ後続品(バイオシミラー)のどちらを選択するかを判断できるように説明してほしい。」との依頼を受け、病院薬剤師から先行バイオ医薬品とバイオ後続品の相違について説明を行うこととなった。
病院薬剤師が、患児及び患児の両親に説明するにあたり、これまでに収集した情報の確認を行った。情報として、誤っているのはどれか。1つ選べ。
- ⑴ バイオ後続品は、先行バイオ医薬品と同等/同質の品質、安全性、有効性を有する医薬品である。バイオ後続品は先行バイオ医薬品と同等/同質の品質・安全性・有効性を有する医薬品と定義されており、正しい情報です。
- ⑵ バイオ後続品は、先行バイオ医薬品に比べて開発費が低く抑えられ、薬の価格が安く設定されている。開発費が先行品より抑えられるため、薬価は先行バイオ医薬品より低く設定されており、正しい情報です。
- ⑶ 生物学的同等性試験により先行バイオ医薬品との同等性が証明できれば、バイオ後続品の臨床試験は不要である。バイオ後続品は生物学的同等性試験だけでは承認されず、原則として臨床試験で同等性・同質性の確認が必要です。
- ⑷ 原則として、バイオ後続品の製造販売後調査が実施される。バイオ後続品では、原則として製造販売後調査を行い安全性などを確認するため、正しい情報です。
- ⑸ バイオ後続品について医薬品リスク管理計画の作成が求められている。バイオ後続品にも医薬品リスク管理計画(RMP)の作成が求められており、正しい情報です。
解説
正解は⑶です。バイオ後続品は、先行バイオ医薬品と構造が完全には同一ではないため、低分子の後発医薬品のように生物学的同等性試験だけで承認されることはありません。品質特性の比較に加え、原則として臨床試験で有効性や安全性の同等性・同質性を確認する必要があるため、⑶が誤りです。バイオ後続品は先行品より開発費が抑えられて安価に設定され、承認後は医薬品リスク管理計画の作成と製造販売後調査が求められます。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000198926.html)を加工して作成