この患者への薬局Bにおける薬学的管理に関する対応について適切なのはどれか。2つ選…
45 歳女性。調理師。仕事中に動悸を感じていたが、疲れのためだろうと深刻に考えていなかった。健康診断で不整脈の疑いが指摘されたため、近隣の診療所を受診したところ、頻脈傾向で処方1 が処方され薬局Aで調剤された。1 週間後、診療所から紹介された医療機関を受診し、精査したところ、肝機能及び腎機能は正常値であったものの、心房細動と確定診断されたため、新たに処方2が追加された。この患者が処方2 の処方箋を持参して、薬局Bに来局した。患者からの聞き取りで、処方1 の薬を服用していることが確認できたが、お薬手帳には過去の治療薬の記載のみで、処方1 の薬の記載はなかった。また、患者は、セントジョーンズワート含有食品を常用していると話していた。処方1 開始時の血圧143/86 mmHg、脈拍98 回/分(処方1 )ビソプロロールフマル酸塩錠2.5 mg 1 回1 錠(1 日1 錠)1 日1 回 朝食後 14 日分(処方2 )リバーロキサバン錠15 mg 1 回1 錠(1 日1 錠)1 日1 回 朝食後 14 日分
この患者への薬局Bにおける薬学的管理に関する対応について適切なのはどれか。2つ選べ。
- ⑴ セントジョーンズワート含有食品は、薬学的管理の対象とならないと判断した。セントジョーンズワートはCYP3A4などを誘導し、リバーロキサバンの効果を弱めるおそれがあるため管理の対象です。
- ⑵ 血圧や脈拍などについて、薬局内の自動血圧計で測定してもらい、測定値を薬歴に記載した。血圧や脈拍を測定して薬歴に記載することは、ビソプロロールの効果や副作用の確認に役立ちます。
- ⑶ 職業が調理師であるため包丁の使用などでの出血に注意するように説明したが、職業は個人情報であるため薬歴には記載しなかった。職業は出血リスクの評価などに必要な情報で、薬学的管理のため薬歴に記載すべきです。
- ⑷ リバーロキサバンに注意が必要なビタミンK 含有量の多いブロッコリーなどの食品の過剰摂取がないか確認した。ビタミンKの摂取に注意が必要なのはワルファリンで、リバーロキサバンでは影響を受けません。
- ⑸ 処方1 について薬局Aに確認し、薬歴に記録を残しお薬手帳にも併用薬情報として記載した。処方1を薬局Aに確認し、薬歴とお薬手帳に記録することで、併用薬の情報を一元的に管理できます。
解説
正解は⑵と⑸です。ビソプロロールの効果や副作用を確認するため、薬局の自動血圧計で血圧や脈拍を測ってもらい、薬歴に記録することは適切な薬学的管理です。また処方1の情報がお薬手帳になかったため、調剤した薬局Aに確認して薬歴に記録し、お薬手帳にも併用薬として記載することで情報を一元化できます。セントジョーンズワートはCYP3A4やP糖タンパク質を誘導し、リバーロキサバンの血中濃度を下げるおそれがあるため管理の対象です。ビタミンKの影響を受けるのはワルファリンで、職業も薬歴に記載すべき情報です。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000198925.html)を加工して作成