薬剤師が他の医療機関の受診の有無を確認したところ、今回の整形外科以外に内科に通院…
60 歳女性。市町村が実施する検診で骨密度の低下が指摘され、近隣の整形外科を受診した。脆弱性骨折は見られなかったが、骨密度低下(腰椎骨密度測定値:若年成人平均値(YAM)の65%)のため骨粗しょう症と診断された。本日、以下の処方箋を持って初めて薬局を訪れた。(処方)バゼドキシフェン錠20 mg 1 回1 錠(1 日1 錠)エルデカルシトールカプセル0.75 μg 1 回1 カプセル(1 日1 カプセル)1 日1 回 朝食後 14 日分
薬剤師が他の医療機関の受診の有無を確認したところ、今回の整形外科以外に内科に通院していることがわかった。お薬手帳を確認したところ、以下の薬剤が処方されていることが確認できた。なお、整形外科ではお薬手帳を提示していなかった。(お薬手帳の内容)ニフェジピン徐放錠40 mg 1 回1 錠(1 日1 錠)リバーロキサバン錠15 mg 1 回1 錠(1 日1 錠)セルトラリン錠100 mg 1 回1 錠(1 日1 錠)ボノプラザンフマル酸塩錠20 mg 1 回1 錠(1 日1 錠)1 日1 回 朝食後 14 日分ブロチゾラム口腔内崩壊錠0.25 mg 1 回1 錠(1 日1 錠)1 日1 回 就寝前 14 日分この患者のお薬手帳の内容から、今回整形外科で処方された薬剤が禁忌となる疾患を内科で治療中である可能性が考えられた。その疾患はどれか。1つ選べ。
- ⑴ 高カルシウム血症高カルシウム血症はエルデカルシトールで注意が必要ですが、手帳の内科処方から治療中と推定される疾患ではありません。
- ⑵ 深部静脈血栓症リバーロキサバンから深部静脈血栓症の治療が推定され、バゼドキシフェンは静脈血栓塞栓症に禁忌です。
- ⑶ パニック障害セルトラリンからパニック障害も考えられますが、処方薬の禁忌となる疾患ではありません。
- ⑷ 胃食道逆流症ボノプラザンから胃食道逆流症も考えられますが、処方薬の禁忌となる疾患ではありません。
- ⑸ ナルコレプシーナルコレプシーの治療薬は手帳にみられず、処方薬の禁忌疾患でもありません。
解説
正解は⑵です。お薬手帳にある抗凝固薬リバーロキサバン15 mg 1日1回は、深部静脈血栓症や肺血栓塞栓症の治療・再発抑制、または非弁膜症性心房細動の血栓予防に用いられる用量です。整形外科で処方されたバゼドキシフェンはSERMで、静脈血栓塞栓症のリスクを高めるため、深部静脈血栓症などの静脈血栓塞栓症の患者や既往歴のある患者には禁忌です。セルトラリンはパニック障害、ボノプラザンは胃食道逆流症に用いられる可能性がありますが、処方薬の禁忌疾患には当たらないと考えます。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000198925.html)を加工して作成