眼科において治療中と考えられる疾患として、最も可能性が高いのはどれか。1つ選べ。
65 歳男性。最近、尿意を我慢できなくなってきたため、近くの泌尿器科を受診したところ、過活動膀胱と診断され、行動療法とともに以下の処方で治療を開始することとなった。当薬局への来局は今回が初めてであったことから、お薬手帳の確認と聞き取りを行った。(処方)ソリフェナシンコハク酸塩錠5 mg 1 回1 錠(1 日1 錠)1 日1 回 朝食後 14 日分(お薬手帳の内容)ラタノプロスト点眼液 1 日1 回1 滴ドルゾラミド塩酸塩点眼液 1 日1 回1 滴患者からの聞き取りにて、眼科通院中で、お薬手帳に記載の点眼液を使用中であることを泌尿器科の処方医に伝えていなかったことが分かった。
眼科において治療中と考えられる疾患として、最も可能性が高いのはどれか。1つ選べ。
- ⑴ 加齢黄斑変性加齢黄斑変性の治療には抗VEGF薬の硝子体内注射などが用いられ、眼圧下降薬は使いません。
- ⑵ 白内障白内障は水晶体の混濁で、治療は手術が中心です。眼圧下降薬は用いません。
- ⑶ 緑内障ラタノプロスト(房水流出促進)とドルゾラミド(房水産生抑制)はいずれも眼圧下降薬で、緑内障の治療に用います。
- ⑷ ぶどう膜炎ぶどう膜炎の治療にはステロイドの点眼や散瞳薬などが用いられます。
- ⑸ 流行性角結膜炎流行性角結膜炎はアデノウイルス感染症で、眼圧下降薬は用いません。
解説
正解は⑶です。ラタノプロストはプロスタグランジンF2α誘導体で、ぶどう膜強膜流出路からの房水流出を促進して眼圧を下げます。ドルゾラミドは炭酸脱水酵素阻害薬で、毛様体での房水産生を抑えて眼圧を下げます。いずれも眼圧下降薬であることから、この患者は緑内障の治療中と考えられます。緑内障のうち閉塞隅角緑内障では、ソリフェナシンなどの抗コリン薬が眼圧を上昇させるおそれがあるため、処方医との情報共有が重要になります。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000198928.html)を加工して作成