ある海域の海水中の化学物質Aの濃度は5 × 10⁻⁸ mg/L であり、この海域…
ある海域の海水中の化学物質Aの濃度は5 × 10⁻⁸ mg/L であり、この海域に生息するシャチの体内から検出された化学物質Aの濃度は1 × 10⁻³ mg/kg であった。このときの生物濃縮係数に最も近い値はどれか。1つ選べ。ただし、海水の比重は1.0 と近似できるものとする。
- ⑴ 5 × 10⁻⁵5×10⁻⁵は海水中濃度を生体内濃度で割った値で、割る向きが逆になっています。
- ⑵ 5 × 10⁻³指数の計算を誤った値です。10⁻³÷10⁻⁸は10⁵となります。
- ⑶ 1 × 10¹計算結果の2×10⁴とは桁が大きく異なり、正しい値ではありません。
- ⑷ 2 × 10²2×10²は指数を2桁誤った値で、正しくは2×10⁴です。
- ⑸ 2 × 10⁴1×10⁻³ mg/kg÷5×10⁻⁸ mg/kgで2×10⁴となり、生物濃縮係数に一致します。
解説
正解は⑸です。生物濃縮係数は、生物体内の濃度を環境水中の濃度で割って求めます。海水の比重を1.0とすると5×10⁻⁸ mg/Lは5×10⁻⁸ mg/kgとみなせるので、係数は1×10⁻³÷5×10⁻⁸=0.2×10⁵=2×10⁴となります。シャチのような食物連鎖の上位にいる生物では、脂溶性で分解されにくい化学物質が蓄積しやすく、係数が非常に大きくなります。割る向きを逆にすると⑴の値になるので注意が必要です。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000198925.html)を加工して作成