42 歳女性。最近、疲れやすいと感じることが多くなり、また徐々に食欲が低下し、何…
42 歳女性。最近、疲れやすいと感じることが多くなり、また徐々に食欲が低下し、何をするにも億劫でやる気が起こらなくなった。月経周期が乱れたため受診し、検査の結果、橋本病と診断された。この患者の状態として、考えられるのはどれか。2つ選べ。
- ⑴ 体重が著しく減少している。甲状腺機能低下症では代謝が低下するため、食欲が落ちても体重はむしろ増加しやすくなります。
- ⑵ 頻脈が認められる。甲状腺機能低下症では徐脈がみられます。頻脈はバセドウ病などの機能亢進症の所見です。
- ⑶ 高コレステロール血症が認められる。甲状腺機能低下によりコレステロールの代謝が低下し、高コレステロール血症がみられます。
- ⑷ 血清TSH(甲状腺刺激ホルモン)値が高い。甲状腺ホルモンの低下で負のフィードバックが外れ、血清 TSH 値が高くなります。
- ⑸ 副甲状腺ホルモンの分泌が亢進している。橋本病は甲状腺の疾患で、副甲状腺ホルモンの分泌亢進は伴いません。
解説
正解は⑶と⑷です。橋本病(慢性甲状腺炎)は自己免疫性の甲状腺疾患で、甲状腺機能が低下すると、易疲労感、無気力、食欲低下、月経異常などが現れます。甲状腺ホルモンが減ると、負のフィードバックが外れて下垂体からの TSH 分泌が増え、血清 TSH 値は高くなります。また LDL 受容体の発現が低下するなどしてコレステロールの代謝が遅れ、高コレステロール血症がみられます。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000198924.html)を加工して作成