細菌の細胞表面構造に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
細菌の細胞表面構造に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
- ⑴ グラム陽性細菌には、タイコ酸やリポタイコ酸が結合した厚いペプチドグリカン層が、細胞膜の内側に存在する。グラム陽性細菌の厚いペプチドグリカン層は細胞膜の外側に存在し、内側ではありません。
- ⑵ グラム陰性細菌には、細胞膜(内膜)の外側に薄いペプチドグリカン層があり、さらにその外側には内毒素であるリポ多糖を含む外膜が存在する。グラム陰性細菌は薄いペプチドグリカン層の外側に、リポ多糖を含む外膜をもちます。
- ⑶ 淋菌などナイセリア属菌には、ミコール酸と呼ばれる長鎖脂肪酸を多量に含んだ厚い脂質層が存在する。ミコール酸を多量に含む厚い脂質層をもつのは結核菌などの抗酸菌です。ナイセリア属はグラム陰性菌です。
- ⑷ マイコプラズマには、ペプチドグリカンや細胞膜が存在しない。マイコプラズマは細胞壁(ペプチドグリカン)をもちませんが、細胞膜は存在します。
- ⑸ 肺炎球菌には、多糖を主成分とする莢膜が存在する。肺炎球菌は多糖からなる莢膜をもち、食細胞の貪食に抵抗する病原因子となっています。
解説
正解は⑵と⑸です。グラム陰性細菌は、細胞膜(内膜)の外側に薄いペプチドグリカン層があり、さらにその外側に内毒素であるリポ多糖(LPS)を含む外膜をもちます。肺炎球菌は多糖を主成分とする莢膜をもち、これが食細胞による貪食から逃れる病原因子となっています。グラム陽性細菌のペプチドグリカン層は細胞膜の外側にあり、ミコール酸は抗酸菌の特徴である点を区別しておきます。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000198924.html)を加工して作成