図は、ヒト免疫グロブリンG(IgG)の構造を模式的に示したものである。領域A~領…
図は、ヒト免疫グロブリンG(IgG)の構造を模式的に示したものである。領域A~領域Eで示したIgG の部分構造に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。H 鎖L 鎖CAB ED
- ⑴ 領域Aは、個体ごとに決められた一定のアミノ酸配列を示す。領域Aは可変領域で、アミノ酸配列は個体ごとに一定ではなく、抗体を産生する B 細胞クローンごとに異なります。
- ⑵ 領域Bで、N-結合型の糖鎖修飾がなされている。IgG の N-結合型糖鎖は Fc 部分の CH2 ドメインに付加されており、領域Bではありません。
- ⑶ 領域Cでは、2 本のH 鎖がシステイン残基間で共有結合している。ヒンジ部にあたる領域Cでは、2本の H 鎖がシステイン残基間のジスルフィド結合で共有結合しています。
- ⑷ 領域Dは、マクロファージの細胞膜上の受容体に結合する。Fc 部分にあたる領域Dは、マクロファージなどの Fc 受容体に結合します。
- ⑸ 領域Eにより、IgG のサブクラスが決定される。IgG のサブクラスは H 鎖定常領域の違いで決まり、領域Eによって決まるものではありません。
この問題は問題の図(写真・図・表など)を見て答えます。図はこちらに転載していないため、下の出典のページから公式のPDFをご覧ください。解説だけでも読み取り方が分かるように書いています。
解説
正解は⑶と⑷です。IgG は2本の H 鎖と2本の L 鎖からなり、H 鎖同士はヒンジ部でシステイン残基間のジスルフィド結合により共有結合しています(領域C)。H 鎖の定常領域からなる Fc 部分(領域D)は、マクロファージなどの細胞膜上の Fc 受容体に結合し、オプソニン化などに働きます。Fc 部分の CH2 ドメインには N-結合型糖鎖が付加されています。図は見えないため、一般的な IgG の模式図に基づいて説明しています。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000198924.html)を加工して作成