この傷病者に用いたAED の1 回の電気パルスの平均電圧は1,000 V、平均電…
60 歳男性が処方箋を持ってかかりつけの薬局を訪れた。処方箋を受付に渡そうとしたところ、男性は胸を押さえながら床に倒れた。男性に意識はなく、正常な呼吸も確認できなかった。薬剤師は、同僚に119 番通報及び自動体外式除細動器(AED)の手配を依頼し、AED の到着まで胸骨圧迫を開始した。なお、心肺蘇生は日本蘇生協議会ガイドライン2015 に基づいて実施した。
この傷病者に用いたAED の1 回の電気パルスの平均電圧は1,000 V、平均電流は15 A、通電時間は10 ms であった。1 回のパルスが傷病者に与える仕事の大きさに最も近い値はどれか。1つ選べ。傷病者に取り付けた電極間の抵抗は67 Ωとする。
- ⑴ 2.2 mJ2.2 mJは桁が大きく小さすぎ、電圧×電流×時間の計算と一致しません。
- ⑵ 150 mJ150 mJは通電時間10 msを秒に換算し忘れた値で、単位が誤っています。
- ⑶ 2.2 J2.2 Jは電圧×電流×時間の計算結果150 Jと一致しません。
- ⑷ 150 J1,000 V×15 A×0.010 s=150 Jとなります。
- ⑸ 223 J223 Jは与えられた条件から計算される150 Jと一致しません。
解説
正解は⑷です。電気がする仕事(エネルギー)は、電力×時間=電圧×電流×時間で求められます。平均電圧1,000 V、平均電流15 A、通電時間10 ms=0.010 sを代入すると、1,000×15×0.010=150 Jとなります。電極間の抵抗67 Ωは、電圧÷電流=1,000÷15≒67 Ωと一致することを確かめるための値で、計算には直接用いなくてかまいません。単位の換算(msを秒に直す)を誤ると、mJの値を選んでしまうので注意が必要です。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000198923.html)を加工して作成