ソクマル薬剤師

60歳の男性。2型糖尿病でインスリン製剤を使っており、夏の旅行中に車の中に置いて…

60歳の男性。2型糖尿病でインスリン製剤を使っており、夏の旅行中に車の中に置いてよいかと質問された。薬剤師は、タンパク質が熱で変性する過程を熱力学で説明しようとした。ある変性の過程の標準エンタルピー変化を+300 kJ/mol、標準エントロピー変化を+0.96 kJ/(K・mol)とし、これらは温度によらず一定とする。この変性が自発的に進むようになる温度の条件として、正しいのはどれか。

解説

正解は⑶です。過程が自発的に進むかどうかは、ギブズエネルギー変化ΔG=ΔH-TΔSの符号で決まります。タンパク質の変性は、ほどけることで乱雑さが増すためΔSが正で、結合が切れるためΔHも正の吸熱過程です。ΔGが負になる条件はT>ΔH÷ΔSで、300÷0.96=312.5 K、すなわち約39℃を超えると変性が自発的に進みます。このため、インスリン製剤は高温になる車内などに放置しないよう説明します。
当サービスが作成したオリジナル問題です。実際の試験問題ではありません。

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