Ra 及び²²³Ra に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
53 歳男性。骨転移の認められる去勢抵抗性前立腺がんに対し、塩化ラジウム(²²³Ra)注射液を、1 回55 kBq/kg とし、4 週間間隔で、計6 回の投与を行うこととなった。今回、予定どおりに患者が来院し、1 回目の投与が終了した。
Ra 及び²²³Ra に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
- ⑴ 223Ra は主に α 線を放出し、²¹⁹Rn となる。²²³Raは主にα線を放出し、原子番号が2、質量数が4減った²¹⁹Rnになります。
- ⑵ 体内に投与された²²³Ra が放出する放射線は透過性が高く、ほとんどが体外に放出される。²²³Raが放出するα線は透過力が非常に弱く、体内でほとんど吸収されて体外にはほとんど出ません。
- ⑶ Ra は骨の主な構成成分であるCa と同じく周期表の第2 族に属する元素である。RaはCaと同じ周期表第2族の元素で、骨の代謝が活発な部位に取り込まれます。
- ⑷ 223Ra が放出する放射線は低LET(線エネルギー付与)である。α線は短い距離に大きなエネルギーを与える高LET放射線です。
- ⑸ 223Ra の半減期は約2 時間なので、周囲の人の被ばくに注意する必要はない。²²³Raの半減期は約11.4日で、投与後しばらくは排泄物などを介した周囲の被ばくに注意が必要です。
解説
正解は⑴と⑶です。²²³Raは主にα壊変を起こしてα線を放出し、²¹⁹Rnになります。Raはカルシウムと同じ周期表第2族のアルカリ土類金属で、Caと似た性質をもつため、骨代謝が活発な骨転移部位に集積します。α線は飛程が短く(細胞数個分)高LETで、周囲の正常組織への影響を抑えながらがん細胞のDNAを強く傷害します。透過性は低いため体外にはほとんど出ません。半減期は約11.4日です。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000198923.html)を加工して作成