我が国で実用化されている薬物送達システム(DDS)に関する記述のうち、正しいのは…
我が国で実用化されている薬物送達システム(DDS)に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
- ⑴ ニトログリセリンのテープ剤は、投与薬物の肝初回通過効果を回避して、薬効の持続を期待できる経皮吸収型製剤である。ニトログリセリンのテープ剤は経皮吸収型製剤で、肝初回通過効果を回避し、薬効が持続します。
- ⑵ ファモチジンの口腔内崩壊錠は、薬物の苦味を抑えるため、水溶性高分子を担体とする固体分散体を利用して薬物溶出が抑えられている。水溶性高分子を担体とする固体分散体は、溶出を抑えるのではなく難溶性薬物の溶解性を高めるための技術です。
- ⑶ 直腸粘膜からのセフチゾキシムナトリウムの吸収を高めるため、カプリン酸ナトリウムを添加した坐剤が実用化されている。セフチゾキシムナトリウムの坐剤には、吸収促進剤としてカプリン酸ナトリウムが添加されています。
- ⑷ 鼻粘膜からの薬物吸収を高めるため、付着性を有する高分子を添加したトリアムシノロンアセトニドの製剤がある。付着性高分子を用いたトリアムシノロンアセトニドの製剤は、口内炎などに用いる口腔粘膜付着錠です。
- ⑸ プロポフォールの注射剤は、薬物が脂質二重膜に包まれることで、血中での滞留性が高まり、治療効果を発揮する。プロポフォール注射剤は大豆油などを用いた水中油型の脂肪乳剤で、脂質二重膜のリポソームではありません。
解説
正解は⑴と⑶です。ニトログリセリンのテープ剤は、皮膚から一定速度で薬物を吸収させる経皮吸収型製剤で、肝初回通過効果を回避でき、効果が長く続きます。セフチゾキシムナトリウムの坐剤には吸収促進剤としてカプリン酸ナトリウムが添加され、直腸粘膜からの吸収を高めています。ファモチジンの口腔内崩壊錠は苦味マスキングの工夫はあっても固体分散体で溶出を抑える製剤ではありません。トリアムシノロンアセトニドの付着製剤は口腔粘膜用で、プロポフォールは脂肪乳剤です。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000198923.html)を加工して作成