覚醒剤を繰り返し使用していた人が使用をやめて数年たったあと、少量の再使用や強いス…
覚醒剤を繰り返し使用していた人が使用をやめて数年たったあと、少量の再使用や強いストレスをきっかけに、幻覚や妄想が再び現れることがある。この現象を説明する記述として、正しいのはどれか。
- ⑴ 性質の似た別の薬物にも効きにくくなる交差耐性で、アルコールとの間でよくみられる。交差耐性はアルコールと催眠鎮静薬などの間でみられるもので、この現象とは別です。
- ⑵ 代謝酵素が増える薬物動態学的な耐性によるもので、同じ効果を得るのに必要な量が増えていく。必要な量が増えるのは耐性で、少量で症状が再び現れる現象とは逆の変化です。
- ⑶ 反復使用で反応がかえって強まる逆耐性によるもので、中止後も長く残ることがある。中枢興奮薬の反復使用では感受性が高まる逆耐性が生じ、少量の再使用やストレスで症状が再燃します。
- ⑷ 受容体の数が減って同じ量でも反応が弱まる脱感作で、刺激を受け続けた受容体に起こる。脱感作は反応が弱まる現象で、少量で強い症状が出る現象とは向きが逆です。
- ⑸ 急に使用をやめたときに起こる身体依存の退薬症状で、数日のうちに自然に消えていく。退薬症状は中止の直後に現れるもので、数年後の再燃を説明するものではありません。
解説
正解は、逆耐性によるもので、使用をやめても長く残ることがあるというものです。覚醒剤などの中枢興奮薬を繰り返し使用すると、同じ量でも反応がしだいに強まる逆耐性が生じます。この変化は長く残り、使用をやめて年月がたっても、少量の再使用や強いストレスで幻覚や妄想が再び現れることがあり、フラッシュバックと呼ばれます。耐性や脱感作は反応が弱まる方向の変化で、退薬症状は中止の直後に現れます。
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