医薬品の部分構造に含まれる官能基の反応性を確かめるため、学生実習で代表的な反応を…
医薬品の部分構造に含まれる官能基の反応性を確かめるため、学生実習で代表的な反応を行った。記述として、正しいのはどれか。2つ選べ。
- ⑴ 第三級アルコールは、二クロム酸カリウムの酸性溶液で容易に酸化されてケトンになる。第三級アルコールはヒドロキシ基の付いた炭素に水素がなく、通常の条件では酸化されません。
- ⑵ アミドは酸塩化物よりも求核剤との反応性が高く、水と速やかに反応してカルボン酸を生じる。アミドは窒素の非共有電子対の共鳴で安定し、酸塩化物よりはるかに反応性が低いです。
- ⑶ フェノールは炭酸水素ナトリウム水溶液に溶け、そのとき二酸化炭素の泡を発生させる。フェノールは炭酸より弱い酸のため、炭酸水素ナトリウムとは反応せず、二酸化炭素は出ません。
- ⑷ アルデヒドにアンモニア性硝酸銀水溶液を加えて温めると、銀が析出して銀鏡ができる。アルデヒドは酸化されやすく、銀イオンを還元して銀を析出させます。
- ⑸ エステルを水酸化ナトリウム水溶液で加熱すると、カルボン酸塩とアルコールになる。塩基による加水分解はけん化と呼ばれ、カルボン酸塩が生じるため反応は戻りません。
解説
正解は⑷と⑸です。アルデヒドは酸化されやすく、アンモニア性硝酸銀水溶液の銀イオンを還元して銀鏡反応を示します。エステルは塩基で加水分解されてカルボン酸塩とアルコールになり、これをけん化といいます。第三級アルコールは通常酸化されません。カルボン酸誘導体の反応性は酸塩化物が最も高く、アミドは最も低くなります。フェノールは炭酸より弱い酸なので、炭酸水素ナトリウムとは反応しません。
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