漢方薬を臨床で用いる際の、病態に合わせた選び方と安全性の注意を整理した。記述のう…
漢方薬を臨床で用いる際の、病態に合わせた選び方と安全性の注意を整理した。記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
- ⑴ 麻黄湯には甘草が含まれていないため、高齢者や高血圧の患者にも心配なく使うことができる。麻黄湯は麻黄と甘草を含み、高齢者や高血圧、心臓の病気のある人には慎重に用います。
- ⑵ 葛根湯は、汗が自然に出ている体力の弱い人のかぜのひき始めに最も適した処方である。葛根湯は体力が中程度以上で、汗が出ずに肩や首がこわばるかぜのひき始めに用います。
- ⑶ 五苓散は体の水分をひたすら増やす働きをもつ処方で、下痢やむくみのある人には用いない。五苓散は体の水の偏りを整える処方で、むくみや下痢、頭痛などに用いられます。
- ⑷ 大建中湯は腹部が冷えて腸の動きが悪い状態に用いられ、術後の腸閉塞の予防にも使われる。腹部を温めて腸の動きを整える処方で、外科の領域でも広く用いられています。
- ⑸ 小柴胡湯はインターフェロン製剤との併用で間質性肺炎が起こるおそれがあるため、併用しない。重い間質性肺炎の報告があり、インターフェロン製剤との併用は禁忌とされています。
解説
正解は⑷と⑸です。大建中湯は腹部が冷えて腸の動きが悪い状態に用いられ、腹部の手術後の腸閉塞の予防にも使われます。小柴胡湯はインターフェロン製剤との併用で間質性肺炎が起こるおそれがあり、併用は禁忌です。葛根湯は汗の出ない比較的体力のある人のかぜの初期に、五苓散は水の偏りによるむくみや下痢などに用います。麻黄湯は麻黄と甘草を含むため、高齢者や循環器の病気のある人では注意します。
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