寝たきりの85歳の女性。仙骨部の褥瘡から滲出液が多く出ており、創の周りの皮膚がふ…
寝たきりの85歳の女性。仙骨部の褥瘡から滲出液が多く出ており、創の周りの皮膚がふやけている。外用薬を選ぶにあたり、この創に適した軟膏の基剤の性質として、最も適切なのはどれか。
- ⑴ マクロゴールを主とする水溶性の基剤で、水に溶けて滲出液を吸い取り、水で洗い流しやすい。水溶性の基剤は滲出液を吸収するため、滲出液の多い創に適しています。
- ⑵ 油中水型の乳剤性の基剤で、皮膚の表面に水を通さない膜をつくり、滲出液を創の中に閉じ込める。滲出液を閉じ込めると創の周りがさらにふやけるため、滲出液の多い創には適しません。
- ⑶ 白色ワセリンを主とする油脂性の基剤で、滲出液を速やかに吸い取り、創面を乾かす働きが強い。油脂性の基剤は水を吸わず、創面を保護して乾燥を防ぐもので、滲出液を吸い取る働きはありません。
- ⑷ カルボキシビニルポリマーのゲル基剤で、滲出液に触れると固まって創面を空気から密封する。ゲル基剤は水分を多く含み、滲出液に触れて固まり密封する性質をもつものではありません。
- ⑸ 水分を多く含む水中油型の乳剤性の基剤で、創面にさらに水分を補って、ふやけた皮膚を乾かす。水分の多い乳剤性の基剤は創面をさらに湿らせ、滲出液の多い創ではふやけを悪化させるおそれがあります。
解説
正解は⑴です。褥瘡の外用薬は、有効成分だけでなく基剤の性質も考えて選びます。滲出液が多い創には、マクロゴールなどの水溶性の基剤のように滲出液を吸収するものが適しています。逆に、乾燥した創には、水分を補う乳剤性の基剤や、創面を保護して乾燥を防ぐ油脂性の基剤が適しています。滲出液の量と創の状態を見ながら、適度な湿潤環境を保つことを目指して基剤を選びます。
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